損材解凍先の鷲

昨日、後期の始まる憂鬱をほんの少し先延ばしにして逃げた彼は今朝、腕の筋肉痛と共に目覚めた。その筋肉痛は、昨日彼の母校の文化祭の片付け
を手伝ったことによるものであると彼は分析する。


「あかん、わいはもうあかんのや〜!」


彼は、自分の体力の衰えをなぜか片言の関西弁で嘆いた。

彼の体力のピークは、かつて高校時代に軟式野球部なる中途半端な運動部に属していたころであったと彼は言う。私は、中途半端なのは部そのもの
ではなく彼のそれに対する姿勢だったのではないかと、つまりただ単に彼がぐうたらしていただけなのではないかと推察するが、答えはBLOWIN'
IN THE WINDである。ちゃんちゃらおかしい。何かが。


そんなこんなで、彼はまだ実家から帰ってこようとしない。