2011-01-01から1年間の記事一覧

理不尽な年末

この12月、彼は随分と理不尽に耐えてきた。 行動をどんどん制限しながら数字を上げろと無理難題を突きつける支店長。 この間まで「やるな」と言っていたことを、今日は「なぜやらないのか」と怒る支店長。 完全なるパワハラ発言を当然のように浴びせかけてく…

彼の行方

こんなニュースを読んだ。 現役の大学生はどういった業界に就職したいと考えているのだろうか。2013年3月卒業予定の大学生(大学院生を含む)に聞いたところ、1位は昨年に続き「商社」(28.5%)であることが、日経HRの調査で分かった。学生からは「高給」「…

皆既月食とKと鴨川

彼は、現在通信課程に在学している大学の“スクーリング”に参加するため、京都を訪れた。 今日の宿は、友人Kの実家である。 彼らはイタリアの写真データを交換し、イタリアで観たローマ戦の動画を見て、一乗寺の天天有でラーメンを食べた。天天有のラーメン(…

散々たる金曜とクリスマスの話題

営業課の会議で、彼は営業成績について支店長から詰めに詰められて憤慨。 情勢とタイミングのものだというのが彼の考えだが、支店長の命により、なにがなんでも12月中にあと3,500万円なんとかしなければならないらしい。 結局、成績をあげるために彼のやって…

2011.nov.23 ローマ→関空 イタリア最終日

07:10 起床。ねむい。 足のみずぶくれがさらにパンパンになってる。 歩けないほど。 幸い、窓は外れて落ちることはなかった。でもいつか落ちる。08:10 チェックアウト。やっぱり荷物が重すぎる。 駅地下の店、こんな時間から全部開いてる!MANGOとかさえも。…

2011.nov.22 ヴァチカン・ローマ

07:00 起床。眠すぎる。 そして、歩けないほど足の裏の水ぶくれが痛い。07:15 朝食。昨日買ったカンペールの靴をはく。水ぶくれの痛みが心なしかましになった。曇天の少し雨!! 07:40 出発。ヴァチカンツアーの集合場所へ。 路上の物売りは売り物を傘にかえ…

2011.nov.21 ローマ07:55 起床。疲れ抜けてないし、知らん間に寝てた。08:10 朝食。ここの朝食はパンが全部甘い。08:55 出発。遅め。09:00 メトロのテルミニ駅。 09:06 コロッセオ駅。出たらすぐ目の前にコロッセオ! イタリアの歩行者は信号守らない。09:20…

2011.nov.20 ミラノ→ローマ

06:50 起床。やばい。からだ痛すぎる。 昨日は二人とも寝るつもりなく寝てしまった。 二人とも途中まで布団の上で寝てたから寒かった。 ぼくは荷物の準備もしてなかったけど、3時過ぎに一回起きて準備して寝た。 足の裏痛い。水ぶくれ。 07:50 チェックアウ…

2011.nov.19 ミラノ

19:30 起きるも、眠い。08:10 朝食。クロワッサンがうまいが、毎日同じなので飽きてきた。08:55 出発。 寒い。朝靄が晴れて青空になってきた。09:00 メトロのレプブリカ駅で一日券購入。4.5ユーロ。 なんかイタリア人のおばさんにチケットの買い方聞かれた。…

2011.nov.18 ヴェローナやめてヴェネチア

07:00 起床。昨日、二人ともまだ寝たらあかんのに知らんうちに寝てしまってたからやばい。準備!!08:00 急いで朝食を済ませ、ダッシュで出発。08:07 ミラノ中央駅行きのトラムに飛び乗る。 どこ走ってるのかわからん。ほんまに中央駅につくのか、かなり不安…

2011.nov.17 ミラノ

07:30 起床。曇り模様。さむ!07:55 朝食。 日本人多すぎ。 そして日本人の服の水玉率高過ぎ。朝食はパンとハムとチーズなど。 08:40 出発。電車ストライキにて、歩いて集合場所へ。 めっちゃ寒い。09:00 完全に道に迷う。09:10 トラムの駅でお兄さんに聞い…

2011.nov.16 関空→ミラノ

10:10 空港でKと落ち合う。10:45 搭乗手続きを済ませる。11:15 搭乗ゲート到着。飴を買う。今日はミラノ到着時刻の21:00からイタリア全土でストライキらしいから、ちゃんと着けるのか心配。12:12 搭乗。 直前に、愛媛から来たというやたらテンションの高い…

イタリア

彼は、睡魔と戦いながらスーツケースに荷物をつめる。 友人Kと行くイタリアの旅が、いよいよ明日からである。 しかし、ここ最近の彼は仕事が忙しすぎて、家に帰ってきたら何もせずに寝てしまうという生活を送っていたため、準備がまったくできていない。 元…

電車に帰る人々。

彼は、電車が好きである。 と言っても、車両や路線、その歴史などに興味があるわけではない。 電車に乗っている時間が好きなのだ。 読書をするにしても、音楽を聴くにしても、何かを考えるにしても、電車に乗っているときが、一番集中できる。 毎日乗っても…

SAKANAQUARIUM 2011DocumentaLy

彼は、通6回目ぐらいの、サカナクションのライブに赴いた。 そこで買ったグッズに、山口一郎氏のサインがついていて、彼は、おおはしゃぎ。 このグッズは開封されることのない保存版となってしまった。 ライブは、9月28日に発売されたアルバム『DocumentaLy…

この世界の横暴

彼は憤っている。 家に帰るなり、こう叫んだ。 「おかしい!!やってられん!」 どうやら、その原因は、支店長の発言にあるらしい。 彼は現在、銀行の組合の分会長をやっている。 法律によって、銀行には組合を作ることが義務付けられている。 したがって“銀…

本部検査と支店長のお言葉

突然、彼の勤める支店に本部検査が入った。 検査とは、日頃の業務の“不備”を探しに来るものなのだから、往々にして来るときは突然である。 そうして、彼の所属する営業課からは、実にたくさんの“不備”が見つかってしまった。 彼も大きなミスをしていたし、先…

鴨川デルタに秋の風

彼は、友人Kのもとを訪れた。 CDを渡すために。 ただそのために。 そうして、彼らは語り合った。 彼らの関係は、とても不思議なものである。 彼らは、“全く内容のない不毛な会話”か、 “互いの内面を削り合うような思春期丸出しの会話”のどちらかしかできな…

秋感

「今日は秋やなぁ。」 いつもの公園で、彼はしみじみと秋を感じた。 今日彼は、ここ数か月で初めて、「日陰よりも日向に座りたい。」と感じたのだ。 お客の家の犬は、初めての秋をどう感じているのだろうか。

台風12号ボランティア

彼は、ボランティアとして紀伊半島南部を訪れた。 9月の初めにのろのろとやって来た台風12号により、大きな被害が出た地域の復興支援である。 幸い、彼の住む地域では特に被害が出なかった。 それも影響してか、今回の被害がすごく身近で起きていることなの…

近況

彼の近況は、私が記さなければ世に出ることはない。 そうして、特に世に出すようなこともなければ、そのような情報を収集している人もおらぬであろうことを鑑みると、わざわざここに記すという行為に意味を見いだせず、なかなかに筆が進まぬといった現状であ…

宵山闊歩録

暮れゆく宵山の阪急四条河原町で高校の後輩と落ち合った彼は、四条通を西へ向かった。 初めはまだすんなりと歩けたが、長刀鉾のあたりまでくると、急に足が止まる。 長刀鉾ではもうお囃子が始まっていて、珍しそうにそれを見上げたり、カメラに納めようとす…

澱んだ空気と宵山の空

銀行の研修を午前中で自主的に切り上げた彼は、電車に揺られて京都へ向かった。 夏の京都盆地というものは、澱んだ空気が息苦しいほどの湿度をまとい、直射日光と照り返しによって挟み撃ちされたそれがぐらぐらと煮え立つような、天然釜茹で地獄とも呼ぶべき…

とにもかくにも

「次長が許せない」 彼は最近よく、そう言っている。

社会と仕事

快晴の土曜日だというのに、彼はお城の見える支店にカンヅメで、“コミュニケーションスキルアップセミナー”に参加しなければならなかった。 この研修で彼が感じたことは、“この仕事は、どこまで行っても社会を後から追いかけているのだな”ということだった。…

そんな仕事

最近、彼が誰かと仕事の話をするとき、決まって言うのがこの言葉である。 「お客さんの家に行って、楽しく喋って帰ってきたらいい仕事やったら、めっちゃ向いてるのになぁ!!」 …そんな仕事はない。 まあ、現在、ノルマに縛られながらもお客さんと話すこと…

彼の恐縮

今日は丸一日、研修であった。 対象となっているのは“外交に出て一年以内の人”ばかりで、入行して2〜5年の人、とりわけ去年入行した彼の同期が多い。 午前は講義形式の座学、午後はみんなの前での発表を含むグループワークを行ったのだが、それを終えたと…

お昼のひととき

4月から外交に出た彼は、毎日時間に追われている。 朝は外に出る準備に追われ、 昼は客との約束やその日の予定を消化するのに追われ、 夕方は一日の締めの作業に追われ、 更に、支店長の“残業コスト削減”の方針に追われ…。 連日の追いかけっこに、ギリギリ…

直島 De repente

直島。 安藤忠雄による建築の地中美術館があったり、草間彌生のかぼちゃや、他にも様々な美術館がある、非常にアートなイメージの直島。 しかしなんだかいつも人でいっぱいな印象があるし、そもそもどこにあるのかもよく知らない。 生きているうちに一度くら…

外交デビューと春の雷

ついに、彼が、外交になった。 火曜日に春の人事異動が発表されたのだ。 前々から「出るぞ出るぞ」とは言われていたが、いざとなると何も準備ができていない。何をどうしたらいいのか分からない。そんな状態なのに、気づいたら次の日からもう、先輩について…