2010-04-01から1ヶ月間の記事一覧

月末の罵声

怒涛のような一日が過ぎた。 初めての月末。 そして連休前。 ATMには長蛇の列。 本気の昼休み10分命令。 初めて目の当たりにした融資先の破産。 もうてんやわんやである。 ただでさえ風邪を薬で押さえ込み、点鼻薬の力を借りて働く彼は既に満身創痍。 そんな…

ポツリ

雨が降った。 ポツリ。 ポツリと地面を濡らした。 ポツリ。 しずくが落ちた。 ポツリ。 彼の鼻から。 ポツリ。 書類を濡らした。 よりによって、女性の先輩と、仕事のやり取りをしているときに。 とめどない鼻水。 ポツリとも落ちれば、タラリとも垂れる。 …

フラッシュバック

彼はこの土日を、社会人になって以来のまったりさで過ごしている。 まず、土曜の夕方にめんまるさんの家に行き、そこからめんまるさんの姉夫婦の家に行っていきなり芋焼酎をいただく。 そして少しふらふらしながら、もう一人の姉夫婦を訪ねて焼肉へ。 たらふ…

恵みの雨

雨の日は客が少ない。当然、仕事量も少し減る。 知らない仕事がこないので、彼もいつもより楽である。 すると彼が精神的に楽になり、ミスも少なくなる。 したがって、怒られる回数が減る。 午前中、彼は一度も怒られなかった。 初めての経験である。 しかし…

へろへろ面談へらへら

今週の彼は、毎日06:30に起きて、へろへろになって帰ってきては24:00に就寝する生活が定着しつつある。 ところで、銀行というところは、何年勤めても、上司との面談が半期に一度くらいあるらしい。 だいたい、今年の目標など事前に提出した用紙を元に話をす…

Re:

疲弊困憊初業務

研修を終えて初めての支店業務を終えて、彼はふらふらに疲弊している。 覚えることが多過ぎて、頭がパンクしそうである。 そもそも彼は、午前中だけで、すでに一日の全ての体力を使い果たしたと思うほど疲れていたのだ。 それを感じさせるのが、このミスであ…

研修明け

研修が明け、明日から支店の勤務が始まる。 毎日06:30に起きるためには、規則正しい生活、すなわち遅くとも24:30には眠ることを心掛けなければならない。 ところが彼は、理不尽な憂鬱さに押し潰されそうになって、25:00を過ぎてもなかなか眠れずにいた。 こ…

解放から、間髪入れぬ精神拘束。

本日をもって、監獄のような研修が終わった。 本来ならばうきうきした心持ちでスキップでもして帰りたいところだが、研修最後の内容が、彼の心をどん底に落とし込んだ。 次々と襲い来る資格試験、競争社会意識の徹底、進退に直結する人事評定…土日も、自己啓…

合宿研修1〜2日目

17:30ごろに研修を終えると、支店前で待ち受けていたバスに乗せられ、宿泊予定の宿へ。 その宿は入り組んだ海岸沿いの高いところにあり、携帯電話の電波もほとんど入らなければ、3km四方にコンビニも何もない、まさに陸の孤島といえる場所にある。 唯一の救…

地獄の宿泊研修

今日から金曜日までの一週間、彼は4泊5日の新入行員研修に参加する。 連続拘束時間105時間の魔のロードである。 しかも泊まるのは携帯電話の電波さえ届かない陸の孤島。 はたして彼は、この五日間を正気で乗り切り、少しは銀行員らしくなって帰ってくること…

社会人

4月1日。 駅前にあるホテルで、彼の就職する銀行の入行式があった。 退屈で厳かな式を経て、彼はついに社会人となった。 午後からは配属先の支店に挨拶に行った彼であったが、その支店の自宅からの距離の微妙さにすこし悶えた。 バスと電車で55分。原付なら2…