2010-07-01から1ヶ月間の記事一覧
7月が、嵐のような忙しさの月末が、終わった。 連日目まぐるしく働き、水曜日は融資だけ早帰りを返上。 木曜日は遅帰りで21時までフル稼働。 自分だけ昼食をとりにいって部下たちには全くとらせる気配のない上司。 そのせいで融資課はその上司以外昼ご飯を…
23回目の誕生日を、彼はめんまるさんと過ごした。 彼の誕生日が運よく土曜日と重なった今年、めんまるさんはその日に休みを合わせてくれたのである。 朝、電車に乗った彼らは大阪港に向かった。 言わずと知れた大きな水族館。 彼らの目的は、愛らしい肉球の…
朝からカンカン照りで蝉の鳴き声にも熱がこもっている、まさに夏本番の今日。 子どもたちは終業式を迎え、これまで登校中の高校生を横目に出勤していた彼もいよいよ孤独な“社会人の夏”を感じることになりそうだ。 何より、得体の知れないわくわく感が残って…
ここ数日の激しい雨も上がり、いよいよ梅雨明けかと思われる今宵、彼は京阪電車に揺られて祇園四条の駅に降り立った。 京都では今日、祇園祭の宵山が盛大に繰り広げられている。 彼が、この宵山の京都にこっそりと潜り込むことができるかどうかは、実に危う…
梅雨の合間の晴れ渡った土曜日。 彼はかねてより悩まされていた疼く奥歯をなんとかしてもらうため、歯医者へ向かった。 そして、言われた。 「これは内部でかなり広がってますね。神経にもかなりかかってるので、神経を抜かなければ。」 かくして、彼の奥歯…
6月の異動で、彼の所属する融資課から唯一の女性が去った。 それはつまり、鬼のような上司の、唯一の心のオアシスが無くなったということだ。 さらに、後任で異動してくる人は30代半ばの男性であり、まじめで頭はいいが少し変わった人であるというなんとなく…