合宿研修1〜2日目

17:30ごろに研修を終えると、支店前で待ち受けていたバスに乗せられ、宿泊予定の宿へ。


その宿は入り組んだ海岸沿いの高いところにあり、携帯電話の電波もほとんど入らなければ、3km四方にコンビニも何もない、まさに陸の孤島といえる場所にある。


唯一の救いは、景色が素晴らしいということだけだ。


彼の部屋は6人部屋だが、狭い空間でみんなタバコを吸うので非常に息苦しい。


初日はみんなこの先のことを考えて、23:30には消灯。

彼らは全員、一瞬にして泥のように眠った。



2日目は06:30に起床し、08:10にバスが出るまでに朝食や身支度を済ませる。

宿から研修場所の支店までバスが走る時間は20分。
唯一彼らが“外の世界”を感じられる時間である。


この日は午前中がAEDを使った救急救命研修、午後が“預金・為替・小切手・手形について”など、座学中心の研修であった。


夜には札勘のテストがあったので、休憩時間にはみんな模擬紙幣を取り出して練習。
60秒以内に札50枚分を縦と横から数えなければならない。


テストは宿に帰って夕食を済ませてから行われたのだが、彼はなんとか一発でクリアすることができた。
いや、本当は横勘がまだ終わっていなかったのだが、きちんと50枚は揃っていたのでオマケ合格といったところだろうか。


この日も、「明日のマナー講習はヤバイらしい」という噂を聞き付け、講習中に寝ないように24:00には就寝した。