有頂天アニバーサリー

piedra-blanca2007-09-29


彼はお酒も少しは嗜む。かなりいけるクチだと自分では豪語しているが、あまり多く呑んだことがやまだかつてないためその信憑性は極めて低い。


この日彼が呑んだのは“電気ブラン”なるお酒なのだが、電気ブランの方が有名になってしまった今となっては、本物の電気ブランにお目にかかることは珍しいと言えるだろう。


彼がその珍しい電気ブランを呑んでいるのには、訳がある。それは、今日という日が彼にとって重要な意味を持っているからである。

今日、9月29日は、彼がみけいぬさんと真の意味でであった日から丁度2年目であるのだと彼はいう。それゆえ、彼は、午前中に講義を受けると緑色の電車で四条へと赴き、ちょいなちょいなと街を練り歩きながら昨日ダイエーで買ったパンを食べ、2時間もの間カラオケで絶叫し続け、りんご飴のような色のメガネをドキドキしながら(変質者さながらに)購入し、新京極の招喜屋というちりめんの店で小物を買い、高島屋の5階で黄色いくまのぬいぐるみ共同購入し、また電車に乗って彼がよく行く時代屋という店に行き、そして電気ブランを呑んでいる、というわけである。


全く脳天気も甚だしい。
全く同じ日に沖縄では“沖縄戦で起きた住民の集団自決を巡る文部科学省教科書検定意見の撤回を求める沖縄県民大会”が開かれているというのに。四条でもそれらをアピールしている人たちもいるというのに。
世の中の全てのことは、自分と関係のあることである。
逃げてはいけない。逃げることはできない。
と、私は思う。


余談だが、彼は今日みけいぬさんに森見登美彦の新刊『有頂天家族』をプレゼントしたのだとか。

有頂天家族

有頂天家族