12日目
0810 起床。
テレビでは昨日から開通したMadrid〜Barcelona間の超特急AVEのニュースをやっている。あと、バルサがセルティックに勝ったこととF-1のアロンソのニュースとドラゴンボールのアニメも。
0930 学校着。
1340 授業終わり。
授業の中の世間話で、先生が総選挙について「多分PPが勝つと思う」って言ってた気がする。「スペインには経済政策が必要やけど、PSOEはあんまり経済については熱心じゃないから」と。そういやマリパスおばちゃんもそんなこと言ってたような。「PSEOEは左派やからあんまり経済には熱心じゃなくて、右派で経済について熱心なPPのほうが今優勢」とかとか。
外で韓国人の“とぅぉんすぅー”と話をして(韓国人と、英語じゃなくてスペイン語で話してるってなんとなく不思議な感じ)、「トレド行くんやったら電車よりバスの方がええで」などと助言されてそうすることにした。
1356 メトロに乗ってたら急におっちゃんがクラリネットを吹き始めた。そしてお金を集めて次の駅で降りていった。
1414 パシフィコ駅で環状線に乗り換える。6番線。路線図は環状やけど、電車はぐるっと一周していないという、変な環状線。一周したかったら途中で乗り換えなあかん。
1414 南バスターミナルに到着。いっぱいチケットオフィスがあってどこで買ったらいいんか迷う。
1430 IDA Y BUELTA(往復切符)で7.9ユーロ。15時のバス。安い。電車(AVE)やったら行きだけでそれくらいやのに。でもこれでAVEに乗る機会を失ったなぁ。まあいいけど。こんどアトーチャに見にいこーっと。
こっちの自動販売器は商品番号を押したら値段が表示されて、その金額を入れて買うタイプが主流。お菓子の自販機が多い。ジュースの自販機は値段が全部一緒やから初めから表示してるのが多い。
1452 バスに乗車。トレドではあんまり時間がないなぁ。車内はなぜかきっついレモンの匂いが充満。
1504 出発。前の席の人がボカディージョを食べ出してレモンの匂いと混ざる。ぼくも負けじとこの間コルテイングレスで買ったポテチをむしゃむしゃ。飴色たまねぎとバルサミコ酢味はものすごいおいしい。たまねぎの味もちゃんとする。日本でも売ってほしい。
1524 ちょっと郊外に出たらすぐなんにもなくなる。ずっと平野で遠くに山。そして一戸建ての建売分譲住宅が増える。全部同じ形で迷子になりそう。
店も都会では既存の建物の中に入ってるけど田舎ではそれぞれの店舗がある。
1554 トレドについた。アルカサルが見えたけどめっちゃ高いところにある。
1611 ソコトレンという 観光用の汽車の形をしたバスが走ってるんやけど、一車線しかないのにソコトレン走行速度がかなり遅いから渋滞の元になってる。(笑)
1620 坂を登りに登ってやっと街の入口に到着。インフォメーションで地図をもらう。
トレドはアラブ風の雰囲気。道が非常に細くて複雑。そして坂。なのに町並みが綺麗なのは、高さと色がだいたい揃ってるからか。
暑い。
トレド名物、マサパン(饅頭みたいなマジパン)の店が並ぶ。「水曜どうでしょう」でのミスターの生き地獄が思い出される。(笑)
1635 アルカサルついたけど、改装中で入れない。残念やけど、時間があんまりないからあきらめがついて逆によかったかも。
近くの空き地に猫がいっぱいいてかわいい。
地図を見たら、その空き地にはもともと教会があったみたい。
途中、天井一面にハモンとシャンデリアを吊してある店があってすごかった。
1645 トレドのカテドラルについた。スペインのカトリックの総本山だけあって壮観。
市役所前の広場には日本人がいっぱいいたため警戒してすぐ離れた。(笑)
やっぱり土産屋では日本の刀が売られている。
地元の人より観光客の方が多い気がする。
石畳は太陽の光をよく反射して眩しい。
なんかセグウェーに乗った集団がいる。
1716 エル・グレコが住んでた家の博物館を探したけど見つからず、人に聞いたらそこやけど閉まってるって言われた。来てみたら、閉まってるっていうより“無い”。(笑)壊されてる。かろうじて壁の一部が残ってるくらい。なぜー!?もはや笑うしかない。
1725 仕方ないのでサン・トメ教会へ。1.4ユーロ。ガイドブックより0.5ユーロ安い。(笑)
サン・トメは聖なるトメさん(坂本トメ・福岡出身・享年92歳)を埋葬した教会。(嘘)
エルグレコのでっかい壁画がある。
1730 17時45分までって書いてるのにおっちゃんが「もう閉めますもう閉めます」と閉めてしまったので追い出された。もうちょっとくらいいいやんー。因みにガイドブックには18時までってかいてある。使いものにならんな!
1743 カテドラルにもう一回きた。入る。またまたガイドブックより1ユーロ高い7ユーロ。このガイドブックは早く新しいバージョンを出した方がいい。何故2008年用のバージョンがないのか。
1818 カテドラルから出た。中は寒かったけど非常に綺麗で、ステンドグラスもグレコの絵もいっぱいあって訪れる価値はある。それにしても高いけど。
1846 ソコドベール広場のマサパン屋さんでマサパンを購入。4.6ユーロで200グラム。
1853 ソコトレンが広場に戻ってきたので次に走る時間を聞いたら「今日はもう終わりだよー。明日は11時からだよー」と言われた。一応書いとくと、ガイドブックには「10〜3月の平日は21時まで毎時1本運行」とある。
因みにさっきのセグウェーに乗った集団は、広場のところにあるセグウェー貸し屋でレンタルした模様。
1855 地元の人になんとなくついていったら、アルカサルの図書館にきた。本を借りることはできないけど、なにぶん8階にあるから景色が非常に美しい。やったー。
1919 土産屋で葉書を2枚買った(0.8E)。そろそろバス乗り場にいかねば。
1928 広場にある別のマサパン屋でマサパン一つとポルボロンというアンダルシアの伝統的なお菓子を一つずつ買った(1.7E)。1
1934 降りていく途中の眼下に広がる夜景と夕焼けがめっちゃ綺麗。カテドラルとかアルカサルじゃないけど、夜景が見れてよかった。
1945 低いところにものすごく大きいオレンジ色の月が見える。
1950 バスターミナルに到着。足が痛い。出発10分前やのにまだバスが開いてない。
1954 乗車。
2002 出発。トレドは非常に綺麗な街だった。けど、ぼくにとってはちょっと期待外れやったなぁ。なによりエル・グレコの家が“無い”っていうのが大きい。残念。
バスの運転手は多分自分の好きな音楽を聴いている。コンチネンタル・オートは自由度が高い。
2029 バラで買ったマサパンをひとつ食べてみる。…甘い。ひたすら甘い。これは正に生き地獄。皮をこんがり焼かれた饅頭みたいやのに、その数倍甘い。やたらショリショリするし、なんか独特の匂いがする。まずくはない。うん。甘い。
一瞬にして空腹が紛れる点ではウィダーより効果的。栄養は偏りまくってるけど。なんてったってほとんど砂糖。こんなに甘いんか…。ミスターの食べっぷりと苦しそうな顔を思い出すと涙がでそうになる。
2055 南バスターミナル到着。
2129 EL CARMEN着。電車の中でデスノートの漫画を読んでる人がいた。
2148 晩御飯。アーティチョークいっぱいとジャガ芋の炊いたやつとゆで卵をつぶして味付けしたやつ。こん晩御飯はじめて。
マサパンはマリパス(=おばちゃん)にあげた。一緒に食べる。
なんか、おばちゃんがぼくにプレゼントを買ってあげようと思ってるというようなことを言っていた。ぼくの解釈では、おばちゃんの娘が「あの子はすごくいい子じゃない。帰るときになにかプレゼントあげたら?みたいなことを言っていたよ」と言っていたと思う。マジで!?すでにこんなによくしてもらってるのに…。
おばちゃんが太極拳を習ってる先生の旦那さんは「ドン・キホーテ・デ・千秋」という本を書いたひとらしい。おばちゃんが本を持ってきて見せてくれた。絵もその人が描いたらしい。すごくアレンジされていて笑えるドン・キホーテ。面白い。gracioso。絵もすごくうまい。色んなタイプの絵があって面白い。千秋 es un gran pintor。
2300 テレビを見てマサパンを食べながら談笑。テレビの話とか、選挙の話とか、南アメリカやスペイン南部は発音が違うとかそんな話。スペインでも投票所は学校に設置されるらしい。
あと、スペイン南部では例えば「メホール」が「メホ」になるような訛りがあるとか。
2320 「ドン・キホーテ・デ・千秋」を読む。めっちゃ面白い。
マリパスおばちゃんとも話をする。ほんまこのステイ先でよかったー!と思う。
食後にマサパンやウナギパイに蜂蜜を塗ったみたいなしっとりしたパイを食べる。それにしてもおばちゃんよぉ食べるなぁ!!どんどん食べてるやん!!マサパンなんか一個食べたらそうとうきついのに立て続けに食ってるし。甘党中の甘党やなぁ。魔神。
2357 あーやばい、明日の用意をしなければ!
0127 ポルトガルの友人、ペドロ君とメッセでお話し。土曜日の朝にホテルに迎えに来てくれてどっか案内してくれるらしい。持つべきものは友だちや!!!
ペドロ君はスペイン語にポルトガル語を混同して使うからなかなか厄介者やけど、行くって言ったらいろいろ助言や注意をしてくれていい人や。ペドロ君は後半はほとんど英語で話してた。ぼくはスペイン語で。
ポルトガル人が英語で話して日本人がスペイン語で話しているのは非常に滑稽。(笑)
0213 早く寝なければ。
スペインの16〜29歳の労働者の中で正社員雇用されている人は半分以下のたった47%で大きな社会問題になってるらしい。
あと、3月9日にある総選挙に向けてテロ組織ETA(バスク祖国と自由)の活動が活発化することが予想され、内務省は“テロ特別警戒態勢最高レベル”を発令したらしい。いつも人の多いところにいるから心配。しかも明日と日曜と来週の土曜に空港に行くし。
特別警戒してるってことは逆に捉えれば“テロが起きないように頑張ってる”ってことやけど、それは“テロが起きないように頑張らなあかん状況”ってことやもんなぁ。心配。
0312 準備と諸々の整理終わり。寝よう。
今日は14時の飛行機でリスボンへ!