宵々々山

彼は、夜の7時を過ぎた頃から祇園祭で人出の多い四条に出掛けた。
まだ宵々々山ということと、激しい夕立のせいもあってか人はそれほど多くなく、湿度は高いが気温は少し涼しい。
彼はお好み焼きを箸に巻き付けた画期的な食べ物をもしゃもしゃと頬張りつつ山や鉾を眺めながら歩き、新風館で何故かゼスプリのキウイが5個も入った袋をもらって、凍らせたバナナに溶かしたチョコレートをコーティングしたチョコバナナと大きなりんご飴を買い満喫した。


彼の話によると、みけいぬさんは、りんご飴を眺めながら「やっと夏が来た…」としみじみと話したという。