ベリーベリーストロング

今朝、彼は海の見える老人ホームへと続く上り坂を自転車で飛ばしながら泣きそうになっていた。
耳に入れたイヤホンからは、斉藤和義の『ベリーベリーストロング』が流れている。
「おいおい、ワケわからんぞ、泣いてる場合じゃないやろ!」と彼は自分をたしなめ、気を引き締めた。
今週、彼は老人ホームで介護体験を行っている。月曜日から特養、ショートステイグループホーム、デイサービスと体験して今日はその最終日だ。

先週はキャンプでこどもたちを相手にしていたかと思えば、今度はお年寄りを相手に介護体験。夜は毎日アヂトへと出向き、会議に参加している。なんとも忙しい男である。