美富士リベンジ

雨の日曜日。
彼はめんまるさんと膳所に出掛けた。
美富士食堂に行くためである。
彼らが前回行ったのはもう二年ものことだっただろうか。今年の夏に行ったときには閉まっていたため、今回はそのリベンジである。
恐る恐る膳所本町の駅を出ると、美富士食堂の戸は開き、中では客がめいめいに大盛りをパクついている。
彼らは店に入るとカツ丼と唐揚げを注文し、セルフサービスの水をとってきた。回りを見れば、特大オムライスに山盛りのざるそば、溢れんばかりのカツカレーが到るところで暴れている。

しばらくして注文の品が届くと、彼らは「うまいうまい」と連呼しながら、柔らかいカツとダシの香りがたまらない大盛りつゆだくのカツ丼を頬張り、ごろごろと岩のように転がる唐揚げをもしゃもしゃと食べた。
一人分しか注文していないのに二人のお腹がぱんぱんになり、彼らは食後のソフトクリームを我慢した。

そして、重たいお腹をさすりながら雨の膳所をPARCOの方へ向かった。