『チェ 39歳別れの手紙』

本日は二月一日の日曜日なり。
すなわち、だれでも映画が1000円で観られる休日だ。
彼はそれをいいことに、新京極のMOVIXへ出向いた。
そこにはやはり1000円均一に惹かれた人々が列をなし、映画館はかき入れ時の様相を呈していた。


彼が観たのは、昨日上映が始まった『チェ 39歳別れの手紙』だ。
『チェ 28歳の革命』で描かれたキューバ革命後も、その地位に甘んじることなく次の革命を目指した一人の革命家、エルネスト・チェ・ゲバラの最期を描いたドキュメンタリである。


ゲバラのやり方が正しかったのかは、我々にはわからない。
そして少なくとも、そのやり方は失敗した。
しかし、あれから40年。
そのボリビアでは現在、先住民初の大統領が民主的に選ばれ、貧困層と先住民の権利拡大や社会主義実現を目指した政治が行われている。
当時、外国人であるゲバラが武力で成し遂げられなかったことが、今、ボリビアの人々の意志によって民主的に成されようとしているのだと思うと、何か熱いものがふつふつと胸の奥から沸いて来るような気がする。と彼は言う。