琵琶湖一周宣言

私は明日、琵琶湖を一周すべく、自転車で旅立つ。
先週友人にドタキャンされたことにより延期された、リベンジとも呼ぶべき挑戦である。
しかし、「今度こそは」と意気込む我々の前には既に強敵とも言うべき由々しき事態が立ちはだかっている。
雨である。


先週末、夏のような陽射しを「これでもか」と言わんばかりに降り注いだ太陽とは打って変わり、今週末はどうやら雨になるらしい。
今日はこんなに晴れているのに、このあとの天気は下り坂だと天気予報は言う。
まさに“天の気分"だ。
恋する純情青年の気分のごとき浮き沈みの速さで、我々の予定を狂わせようとする。
しかし、私の決意は揺らがない。
先延ばしにするのが面倒臭いのと、このまま実行できないのではないかという懸念、そして「なんとかなるだろう」という楽天的な性格が、総じて私を琵琶湖に向かわせる。


なにゆえに琵琶湖を一周するのか?

そこに理由はない。

しかし、やらなければならないのだ。


そして、さらにここに誓おう。

「私は、琵琶湖を自転車で一周する間、一円も使わない!」


こうして、意味もなく自分の行動を困難なものにして、私は苦しむ。
誰も喜ばない。