琵琶湖一周 2/2

piedra-blanca2009-05-17

06:45 起床。
昨日に続き、天気は雨だ。
私はぐっすり眠ることができたが、友人は寒さにうち震えていたようだ。
膝と尻に激痛が走る。
おにぎりをひとつずつ食べ、完食。
寝袋をたたみ、荷物をまとめる。
今日はリュックと寝袋を自転車に積む位置を逆にしてみた。
百均で買って用意しておいたゴム紐で寝袋を荷台に固定すると、非常に快適な走りが出来るようになった。
これでリュックが荷台からずり落ちるのを必死で阻止しながら走っていた昨日とはおさらばだ。


靴は濡れてしまったので、靴下の上にサンダルを履き、さらにビニール袋を被せた。

07:30 出発。ちょうど雨が止んだ。
ズボンのレインコートはないので、雨が降れば即びしょ濡れだ。


尻にはタオルを敷いて痛みを抑えたが、いかんせん膝が痛い。

琵琶湖を一周する上でひとつ誤算だったのは、川が非常に多く、橋を渡らなければならないためアップダウンがかなり激しいということだ。

07:55 KBSのコマーシャルでお馴染みの、びわここどもの国を発見。
「絶対!絶対!来るかーらーねー♪」というCMソングに「いや、行かんだろう」といつも心の中でつっこんでいたのに、来てしまった。恐るべし。

08:25 高島市高島。雨が降り出した。この辺は雲が多い。

08:40 大津市の中心まであと38km。京都までは50km。雨が本格的。

08:53 白鬚神社に着いた。
海中の鳥居は、高校の頃に先生や友人たちと琵琶湖に来た帰りに見た記憶があり、懐かしい。


09:05 大津市に入った。ついにもどってきた。が、中心部まではまだまだ遠い。
コンビニで地図を確認。

10:17 志賀駅通過。黙々と走りつづける。二人とも膝が壊れそうで、ちょっとした坂道にも呻き声をあげている。

ここ数時間、我々は琵琶湖レイクサイド自転車道を走っているのだが、この道が実に神出鬼没の気まぐれ野郎で、急に途絶えたり右から左に移動したりして我々を惑わせる。


10:25 琵琶湖大橋横の観覧車がくっきり見える。雨はさっきからやんでいて、ずいぶんと走りやすくなっている。
ちょうど上のレインコートも裂けてきているからちょうどいい。

11:20 琵琶湖大橋を過ぎたあたりから、また雨がぱらつき出した。

大きな通りから少し逸れたところで、畦道から軽トラが出てきた。

私は思わず、「アメリカか!」と叫んでしまった。

その軽トラが、おもむろに右車線を走り始めたのだ。


そういえば走っている間にもやたら“ミシガン"という名の店を見たし、そんな名前の遊覧船もある。
知らぬ間に琵琶湖はアメリカ化していたのかもしれない。


12:03 JR唐崎駅を通過。もうすぐ、琵琶湖一周が達成される。


12:26 浜大津駅を通過。ここにきて本格的な雨。

12:30 大津駅を通過。

ついに、琵琶湖一周を達成!
琵琶湖畔で記念撮影。

しかし、まだ最後の難関が残っている。
ラストスパートだ。


13:17 山科着。もうレインコートはズタボロで、全身ずぶ濡れでの山越え。
膝の悲鳴を無視し、名神高速に入りそうになるのを必死で回避しながら我々は山を下った。
しかし、下るという行為は再び登らなければならないということを覚悟しなければならない行為でもある。

正真正銘の最後の山越え、この挑戦のスタート地点でもある蹴上げを目指す。


腹が減ったが、おにぎりはもうない。目標達成のため、金は使わない。
飴を舐めて空腹をごまかし、ゴール地点へ。

13:40 我々のスタート地点となった蹴上駅に着いた。
この旅のゴールだ。

13:45 感動もそこそこに、互いをちょっとずつ讃え合って別れる。
非常にスピーディーな琵琶湖一周であった。

14:25 家についた。
これで、やっとこの挑戦が完結する。
長かった…。
苦悩の道のりであった。
今回の挑戦で、琵琶湖のすごさというものを改めて思い知った。
なめてはいけない。


そして、私を乗せて二百数十キロ、悲鳴を上げながらも壊れることなくこの挑戦を成功させてくれた愛車(八年目)にお礼を言いたい。


最後に、「一円も使わずに琵琶湖を一周する」という目標を達成した自分に向けて一言。



「二度とそんな目標を立てるな!!」