iVIVA! Barca
彼は、夜明け前にごそごそと起き出してチャンピオンズリーグの決勝を観た。
バルサ×マンUの頂上対決である。
彼は終始興奮しながら、時折歓声を上げて試合の行方を見守った。
試合はバルサのペースで進み、前半のエトー、後半のメッシのゴールによってバルサが2-0で勝利を収め、スペインのクラブとして史上初の三冠を達成した。
全ての選手が遺憾無く実力を発揮していたが、「この試合を作ったのはイニエスタとプジョルだ」というのが彼の意見である。
実は彼は、潜かなるかつ熱狂的なイニエスタとプジョルのファンなのだ。
イニエスタは、その何でもできる能力の高さはもちろん、あの他を寄せ付けないおでこの広さと輝きが群を抜いている。
プジョルのすごさは何と言ってもあのアグレッシブさと神出鬼没性に尽きる。キャプテンとしての存在感に勝る、あの“どこにでもいる感"は頼もしい。気づいたらゴール前にいる。
去年スペインに行き、前節でビジャレアルに負けたバルサの練習を見ていたとき、ファンのおじいちゃんが叫んだ「Puyo〜l! No pasa nada〜!(問題ねぇぞー!とか心配すんなー!とかそんな意味)」という言葉を彼はよく思い出して笑っている。
それにしても実際、ゴールを決めたエトーやメッシに劣ることなく、イニエスタとプジョルの活躍は際立っていた。
最初のゴールを決めたエトーにパスを出したのはイニエスタであったし、後半焦ってラフプレーが多くなったマンUの中でも、C.ロナウドのプジョルに対する苛立ちは目に見えて明らかであった。
彼の言うように、イニエスタとプジョルがこの試合を作ったと言っても過言ではないかもしれない。
まさにドリームチームと言える今のバルサ。
秋のクラブワールドカップが楽しみである。