渡鹿日記 二日目 1
拝啓 夏の空模様
今朝は8時に起床しました。
朝食は、ごはんと冷蔵庫の納豆と豆腐です。
ご飯を食べたら、バスに乗って福祉センターへ向かいます。
しかし、昨日からおばあさんが「福祉センター」「シュンサイカン」と二つの名前を持ち出すので、バスをどこで降りればいいのかわからなくなってしまいました。
困ったぼくは、「シュンサイカン」を「春再館」だと考え、「春再館!いかにも老人が集まりそうだ!」と勝手に思い込んでバスを降りたわけなのです。
しかし、ぼくの目に飛び込んできた看板には「旬彩館」の文字が。
そうです。
「シュンサイカン」は「旬彩館」で、野菜などの直売所だったのです。
結局、歩いて福祉センターまで行きました。
途中、溶岩グラウンドで少年野球の試合が行われていたり高校生の集団がランニングをしていたり、桜島には案外子どもが多いことに驚かされました。
福祉センターについたぼくは、おばあさんに“これから音頭”や“仲良し音頭”や“カイマナヒラ”などの踊りをたくさん教えてもらいました。
どんどん人が集まってくるのかと思いきや、それは午後のことなのだそう。
昼までは温泉にでも入ってきなさいということで、マグマ温泉に行きました。
マグマ温泉は入湯料300円とお手頃で、鹿児島の景色を眺めながらのんびりできる素晴らしい温泉です。
それにしても懸念すべきは、ぼくがぼく自身のスケジュールをまったく把握できていないということです。
何時から何時までどこで何をするのか…それはすべておばあさんの一存になっているのです。
まぁ今日はそれでもいいのですが。
なんだか不思議な、でもとても貴重な経験をしているなぁと感じながら過ごしています。