めんまる、引っ越す。
めんまるさんが、引っ越しを終えた。
昼過ぎに引っ越し業者の人がきて、テキパキと荷物を運び出し、あっという間に部屋はからっぽ。
そのあとゴミを出して、近くのごはん屋で昼食。
と思ったら、営業時間を過ぎてて遠出。
17時。パスタを食べてダッシュで戻ると、生協の人がもう部屋の前に来てた。
立ち会い検査をして、マンションをあとにする。
からっぽになった部屋は、ここに4年間も住んでいたとは思わせない綺麗さで、めんまるさんを送り出した。
近くの停留所からバスに乗って、駅へ。
向かうつもりが、バスが来るまであまりに時間があったため、徒歩にて駅へ。
結局、バスより早く着いた。
なんだか、普通にでかけているだけのようなのに、もう、多分一生この場所に来ることはなく、あの部屋へ帰ることもないのだ。
実家を出るときとは違う、生まれて初めて味わう感覚を、めんまるさんは受け止めている。
実家に帰れば、さっき送り出した荷物がもう到着していて、「引っ越したのだ」ということを実感するだろう。
きっと、後からじわじわと淋しくなってくるに違いない。
ともあれ、めんまるさんの引っ越しは終わった。
あと大学生活において唯一残されているイベントは、卒業式だけだ。