ぶらり。

piedra-blanca2010-05-01


うららかな陽射しの降り注ぐ5月初日の昼下がり。


彼は微熱の体を引っ張ってバスに乗り、駅を目指した。


彼にとっての休日は、家でごろごろ過ごして体を休めることではなく、どこかに出かけて外の世界に触れることなのだ。


たとえ風邪をひいている時であろうが、少しの風邪で寝ているくらいなら外に出て心の五大栄養素を補給したほうが長い目で見ると身体にとってもいいのだ、というのが、彼の持論である。


ただ単に、出かけるのが好きなだけだという見方もあるが。


彼は今日、大阪に住む大学時代の先輩の家に泊まり、明日は京都へ出て一ヶ月以上ぶりに友人Kに会う。


彼は社会人として、そして友人Kは大学院生として、それぞれ初めて顔を合わせることになるが、その関係に何らかの違いは生まれているのか。


そんなことはどうでもいいのだが、とにかく彼は友人Kの家に二泊させてもらい、4日に帰ってこようという考えである。


居候と放浪のゴールデンウィーク