余韻

お盆の土日が明け、彼が仕事に向かう。

どうやらお盆休みはまだ明けていないらしい。
通勤の車が少ない。


毎年恒例のキャンプによって全身筋肉痛の彼は、自分が社会人であることを文字通り痛感しながら仕事場に着く。


今までなら、キャンプの次の日は昼過ぎまで寝ていたはずだ。
去年は昼過ぎから京都下鴨神社の納涼古本市に出かけて友人Kと大文字焼きを見たのだった。


去年と今年でこんなにも違うものなのか。


それでも、キャンプに行けたことは、彼の精神衛生上よかったのだ。
キャンプでいろいろなものを発散し、出し切って、明日へ向かう。


早帰り週間も終わり、残暑厳しいこれからが大変な時期だ。


「がんばれ自分!」
そう自分に言い聞かせながら、彼は机に向かった。