衝動買いの社会

大学の生協で、小川洋子『偶然の祝福』と宮沢賢治銀河鉄道の夜』を買った。


完全に衝動買いである。

大学生活も残り少なくなった今、なんだか時間の有限というものを改めて感じているのだ。
そして何故だか無性に、本をたくさん読まなければならないという思いに駆られている。
月並みで、自分でも笑ってしまうような発想だが、一方でこれはとても大切なことで、今本を読まなければいつか必ず後悔するような気がするのだ。


さらに、私がそんな気持ちになった頃に、各出版社は文庫本まとめ買いのキャンペーンを始める。
新潮文庫を2冊買うとyondaのキャラクターグッズが貰えるし、角川文庫は2冊で特製ブックカバーが貰える。


ほしいではないか。
なんだか、うまく乗せられている。
世の中、うまい具合にできているのだ。


しかし、目の前にはレポートが山積。
夏なのに木枯らしの吹く財布。
諸々に対して募る焦燥。
絶望と楽観を繰り返し、今日もまた一日が過ぎてゆく。
自由とはなんだ。
私は何に振り回されているのだろう。


世の中は、誰にとってうまい具合にできているのか?

偶然の祝福 (角川文庫)

偶然の祝福 (角川文庫)

銀河鉄道の夜 (角川文庫)

銀河鉄道の夜 (角川文庫)